Copilot+ PCのオンデバイスAIと企業セキュリティ
元記事公開日: 2025年7月8日
Copilot+ PCのNPU上でオンデバイスAIを実行し、接続不要でデータをデバイス内に置いたまま処理できる。データがソースに近い場所に留まることで露出を抑え、リコールはローカル完結でWindows Hello認証、暗号化保存、Intuneによる管理を行う。Microsoft 365 CopilotなどクラウドAIと組み合わせ、ユースケースに応じて処理場所を選べる柔軟性と一貫したセキュリティを企業に提供する。
背景
従来、企業のAIワークロードの多くはクラウドで処理されてきた。ユーザーがAIツールにプロンプトを与えると、入力はインターネット経由でリモートサーバーに送られ、モデルが処理して結果を返す。Word、Excel、TeamsなどにAIを統合するMicrosoft 365 Copilotのような大規模サービスも、このクラウド基盤の上で動作している。
要望・目的
ビジネスとITのリーダーにとっての論点は、クラウドとオンデバイスのどちらが優れているかではない。安全なアーキテクチャの中でそれぞれを効果的に使うことである。データがどこに流れ、どのように保護され、エンドポイントで何が重要かを把握したうえで、ユースケースに応じて処理モデルを選べる柔軟性が求められる。
実装・実施内容
SurfaceのCopilot+ PCはSecured-Core PCとして、TPM 2.0とMicrosoft Pluton、ハードウェアベースのルートオブトラスト、Microsoft開発ファームウェア、Windows HelloとEnhanced Sign-in Securityなどを統合する。リコール(プレビュー)はデフォルトでオフであり、有効化にはWindows Hello拡張サインインセキュリティによる生体認証が必要である。スナップショットは暗号化してローカルに保存される。ITはMicrosoft Intuneで有効無効、保持、コンテンツフィルターを管理でき、従業員も保存の一時停止や削除、特定アプリ・サイトのフィルタリングができる。
AIサービス・システム
オンデバイスAIはPC上で直接実行され、インターネットやリモートサーバーを要せず、データとモデルをデバイス内に置いて処理する。最新のCPUやGPUもこの処理をサポートし始めている一方、Copilot+ PC等のNPUは少ない消費電力で高速にAIを回し、オフラインでも持続動作する用途に向く。クラウド側ではMicrosoft 365 CopilotがエンタープライズのID・アクセス・コンテンツ保護の下で生産性アプリに統合される。Azure OpenAI ServiceやCopilot系は、顧客の許可なく組織データを用いて基礎モデルを訓練しない。リコールはデスクトップのスナップショットをデバイス上で処理し、自然言語で過去の画面内容を探せる。Windows AI Foundry Localではカスタムのエンタープライズモデルをデバイス上で実行できる。