村田製作所のマルチAIで解析を20分に短縮
元記事公開日: 2026年9月30日
出典: https://news.mynavi.jp/techplus/article/20260930-5050681/
AI駆動型研究開発基盤は、研究者の自然言語指示を受け、実験データの参照、解析計画、コード生成・実行、可視化、考察案、レポート作成を複数のAIエージェントで支援する。研究者が内容を確認して最終判断し、材料開発を想定した社内実証で一連の処理を実行した。
背景
村田製作所の実験データベースには、研究者が日々行う実験・評価の結果が蓄積されている。材料組成、製造条件、分析結果、特性評価、関連する知見を、チームや組織を越えて活用できるようにしている。過去のデータと知見を一元的に扱い、AI・機械学習を活用した解析環境へ連携する仕組みを整えた。
要望・目的
実験計画からデータ解析、レポート作成、知見の蓄積・活用までの研究開発業務を支援するため、実験・分析データ、独自アルゴリズム、技術ナレッジとマルチAIエージェントを連携した。実験結果の傾向把握、原因分析、最適条件の探索を効率化することも対象にしている。
実装・実施内容
村田製作所はAI駆動型研究開発基盤を開発し、社内で実証実験を行った。材料開発業務を想定し、材料組成、実験条件、分析値、電気特性などをシステムに読み込ませた。相関分析、ヒートマップによる可視化、科学的な考察案、レポート、次の実験条件の提案までを一連で実行できることを確認した。
AIサービス・システム
研究者がブラウザから解析内容や目的を自然言語で指示すると、AIエージェントが指示を読み取り、実験データを参照する。解析計画の立案、解析用コードの生成・実行、データ可視化、考察案の作成、レポート生成を行う。データ解析、科学的考察、レポート作成の役割別AIエージェントを連携し、研究者が生成結果を確認して最終判断する。
結果・効果
社内実証では、データの読み込みから解析、図表作成、レポート生成までを約10分で実行した事例がある。設定した業務モデルに基づくシミュレーションでは、実験計画は約1時間から約10分、データ解析は約6時間から約20分、レポート作成は約8時間から約10分となった。3工程の処理効率は約22.5倍と試算している。