AIgram
← 一覧へ

日清製粉のMicrosoft Fabric全社データ活用

元記事公開日: -

日清製粉のMicrosoft Fabric全社データ活用AI活用事例の構造図入力解消学習分析可視共有活用背景生産・品質データ課題専門知識が利用障壁背景熟練工の暗黙知AI処理Fabricで即時処理AI処理機械学習で知見化利用Power BIで可視化成果100超の共有画面利用分析・自動化に活用https://www.microsoft.com/ja-jp/customers/story/26328-nisshin-flour-milling-microsoft-fabric

出典: https://www.microsoft.com/ja-jp/customers/story/26328-nisshin-flour-milling-microsoft-fabric

AI活用の概要

日清製粉はMicrosoft Fabric Real-Time Intelligenceで、IoTセンサーとPLCから収集した生産・品質データを即時処理し、Power BIダッシュボードと工場内サイネージに表示している。熟練工のノウハウは機械学習でデジタル化し、分析・自動化への活用を進める。Fabric内では100を超えるダッシュボードを公開し、部署を越えて共有している。

背景

日清製粉は、2022年に策定した日清製粉グループ中期経営計画2026でデジタル活用を成長の柱に位置付け、生産・物流の自動化や効率化などにAIやIoTを導入している。工場では2000年代前半からMESを運用し、現場でリアルタイムデータを可視化していたが、データを見られる範囲は工場内に限られ、本社や他工場との共有は難しかった。製粉工程では小麦の湿度や硬度に応じたミクロン単位の調整が必要で、熟練工であるミラーの暗黙知と判断に依存していた。

要望・目的

工場のスマート化に向け、工場内に閉じていたリアルタイムデータを共有し、属人化した製粉ノウハウのデータ化と自動化に取り組んできた。2023年に完成したAzureによる共有・可視化基盤は、柔軟なリアルタイム分析ができる一方で高度な専門性を要し、生産現場の担当者には利用のハードルが高かった。専門知識を持たない担当者もデータを扱える状態にし、データ活用の範囲を広げることが必要になった。

実装・実施内容

2021年後半から、Azure IoT Hub、Azure Stream Analytics、Azure Synapse Analytics、Data Factoryなどを組み合わせ、リアルタイムデータを共有・可視化する仕組みを構築した。本社と工場をつなぐリアルタイムデータ基盤は2023年3月に完成した。その後、マイクロソフトの提案をもとに、2025年7月からMicrosoft Fabric Real-Time Intelligenceを活用している。IoTセンサーとPLCから生産・品質データをリアルタイムで収集し、処理結果を可視化する構成で運用している。

AIサービス・システム

Microsoft Fabric Real-Time Intelligenceは、IoTセンサーとPLCから収集した生産・品質データを即時処理する。FabricにはMESのリアルタイムデータ、各種センサーデータ、生産機器の故障に関するデータ、基幹系システムのデータも取り込まれ、複数のデータソースを横断した分析に使われる。Fabric NotebookとPower BIを連携し、機械学習を使う高度な分析も行いやすくしている。熟練工のノウハウは機械学習でデジタル化され、分析と自動化への活用を進めている。

結果・効果

Fabric内でデータの事前集計から分析までを完結できるようになり、高度な専門知識を要していたデータ活用の範囲が広がった。処理結果はPower BIのダッシュボードと工場内サイネージに表示され、現場担当者が状況を即座に把握している。Fabric内では100を超えるダッシュボードを公開し、生産現場以外も含めて部署を越えて共有している。他のデータを使う際に必要だったExcelへの転記と集計は不要になり、統合レポートを本社レベルの意思決定にも用いている。今後はFabricへのデータ集約と全社展開、生成AIの活用拡大を予定している。